Friday, September 28, 2012

『紅葉襲』





















湿粉製棹物『紅葉襲』は、秋のかさねの色にちなんだ菓銘をもつ棹菓子です。
かさねの色は、平安から鎌倉にかけて貴族の女子が華麗を競って重ねた袿(うちぎ)の色合わせで、
季節ごとに植物などの名が付けられています。

今日は、紅葉の美しさを三段の棹菓子で表現した、湿粉製棹物『紅葉襲』の製造風景をご紹介します。


湿粉製は、餡に新引粉・糯粉・上用粉を混ぜてもみ、こし網で漉してそぼろを作り、枠に入れ
押した上で蒸した半生菓子です。

この画像は、こし網で漉した上段の
そぼろを整えているところです。
箸を入れすぎると、そぼろの目が
つぶれたり、目が詰まり過ぎて食感が
悪くなり、逆に足りないと軟らかくもろい
菓子となってしまいます。
製造担当者は、自らが満足できる
しっとりした食感となるように、細心の
注意を払っています。



上段のそぼろを押し板で押し、蒸し器で
蒸し上げ粗熱がとれると、あらかじめ
煉り上げておいた羊羹を重ねていきます。
羊羹の下のそぼろを見ると、押し板で
押したあとの表面がわかります。

紅色のそぼろは、黄色と比べ面積が
小さく見えてしまいます。
お客様が召しあがる際に、三段すべて
が同じ厚さに感じられるように、出来上がりをイメージしながら作業を行います。
この後は、押し板で厚みが均一になるよう、注意しながら押した上で、蒸し上げます。
押し方が悪ければ、菓子の厚みが不均一であるだけでなく、求める食感に仕上げることができません。



しっとりとした食感と小豆の風味が魅力の湿粉製棹物は、とても繊細な和菓子です。
湿度・温度のわずかな変化で、口あたりや舌触りに違いが表れます。
このため製造に携わるものは、その時々の気候にあわせて仕上げる餡の水分を
変えています。
また、蒸気の状態やあて方によっても食感が変わってしまうため、こまめに
蒸気圧や温度を調整するなどしています。


このように、職人が1本1本心をこめておつくりする湿粉製棹物。
季節のうつろいに思いを馳せながら、『紅葉襲』を召しあがってみてはいかがでしょうか。



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『紅葉襲』
   価格:1本1,680円(税込)
   販売期間:9月上旬~10月下旬
   賞味期限:製造から24日
   販売店:全店(京都地区を除く)・オンラインショップ
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