Monday, April 23, 2012

虎屋菓寮の『葛切』

虎屋菓寮の『葛切』は、吉野地方(奈良県)の吉野葛からおつくりしています。

葛の根から採れる澱粉は、馬鈴薯や甘藷澱粉に比べ粒子が細かく、繊細で
なめらかな食感が特徴といわれます。
コシ・粘り・透明感に優れていることも特徴で、涼感を表現する夏の和菓子に広く
使われています。

吉野の葛づくりは、山に分け入り手で大きな根を掘り出すことから始まります。
そしてこの葛根を粉砕し、冬場の地下水を使い繰り返し精製してつくられます。
寒さが厳しい時期に何度も繰り返し水に晒し、不純物を取ることで白く細かな
粒子となります。
この後およそ2ヶ月をかけて乾燥させつくられる葛粉は、葛根1kgから100g
にしかなりません。

今日は、このような貴重な葛粉でおつくりする、こだわりの『葛切』をご紹介します。
















虎屋菓寮の葛粉をおつくりいただいている、森野吉野葛さまから届いた葛粉です。
毎年この季節に新物が届きますが、その年の気候によって風味や食感に
わずかな差が生まれますので、その特徴に合わせて『葛切』のつくり方を
工夫します。




『葛切』づくりは、葛粉を水で溶くことから始ります。
かたまりが残らないように、ていねいに作業します。





お客様からご注文をいただくと、『葛切』用の
銅鍋に葛粉の溶液を薄く流します。
胴鍋を湯の上にしばらく載せ、葛が白く固まる頃合
をみて少しの間だけ湯につけ葛を返します。
このタイミングはとても重要で、早すぎても
遅すぎても『葛切』本来の食感が生まれません。
冷し、鍋から取り出した『葛切』です。
食感に差がでないよう、1本1本の幅と厚さに
気を配ります。
銅鍋で流し固める時は厚みが均等になるよう
平らに保ちます。





完成した『葛切』です。




添えられた蜜は和三盆糖蜜です。
冷たい『葛切』の、葛特有の風味や舌ざわりをお楽しみいただくために、
虎屋菓寮ではやさしく繊細な和三盆糖蜜でお召しがりいただいています。

『葛切』の和三盆糖蜜は、『栗あんみつ』のブログでご紹介していますので
ご覧ください。
『宇治金時』などの氷用の和三盆糖蜜とはつくり方を変え、葛の風味が
引き立つようにしています。



ご覧いただいたように、『葛切』の材料はとてもシンプルです。
手間ひまかけてつくられる葛粉と和三盆糖を、ていねいに扱っていくことで、
虎屋菓寮の『葛切』ができあがります。

『葛切』は虎屋菓寮に携わるメンバーの中でも、1、2を争う人気メニューです。
暖かくなるこれからの季節にもお勧めですので、ぜひ一度お試しください。

『葛切』はお一人様用の銅鍋でおつくりしています。
時間が経つと白濁して本来の舌ざわりが失われますので、グループでご来店の
場合は、皆さまの分が揃うまで待たずにお召上がりになることをお勧めします。




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『葛切』
   販売店:虎屋菓寮全店
   販売期間:通年
   価格:1,365円(税込)
             ※帝国ホテル店1,575円(税込)
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